エス（英語表記）S／s

デジタル大辞泉

エス（S／s）

１ 英語のアルファベットの第19字。
２ 〈S〉《small》衣服のサイズのS判。→M →L
３ 〈S〉《south》南・南極を示す記号。⇔N。
４ 〈S〉《sulfur》硫黄の元素記号。
５ 〈S〉《subject》英文法などで、主語を示す符号。→V →O →C
６ 〈s〉《second》時間の単位、秒の記号。→H →M
７ 《save point》野球で、セーブポイントを示す符号。
８ 《sister》女学生や若い女性の間で、きわめて親しい同性の相手をさす隠語。
９ 〈s〉《speedの頭文字から》覚醒剤をさす隠語。
10 〈S〉《「昭和」のローマ字書きshōwaの頭文字から》元号の昭和を表す記号。
11 〈S〉《sadist／sadism》俗にサディスト、またはサディズムのこと。
[類語]（9）ヒロポン・しゃぶ・スピード・アイス／（11）サディズム・サディスティック・サディスト・サド・フェティシズム・加虐・加虐性愛・嗜虐・嗜虐的・嗜虐症・残虐・猟奇・猟奇的・性的倒錯・獣的・獣性

エス

イエス＝キリストのこと。

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

エス

1. 〘 名詞 〙 ( [英語] S, s )
2. ① 英語のアルファベットの第一九字。
3. ② ( Ｓ ) 化学で、硫黄の元素記号。
4. ③ ( Ｓ ) 方位で、南（[英語] South）を示す符号。
5. ④ ( Ｓ ) 南極を示す記号。
6. ⑤ ( Ｓ ) 南緯を示す記号。
7. ⑥ ( Ｓ ) 地学で、地震波を表わす記号の一つ。震源から、ねじれの状態が地球内部を伝わるときの横波。Ｓ波。
8. ⑦ ( Ｓ ) 寸法が、標準よりも小さい（[英語] small）ことを示す記号。
9. ⑧ ( ｓ ) 時間の単位で、秒（[英語] second）の記号。
10. ⑨ ( [英語] sister の頭文字 ) 女性の同性愛の相手をいう、女学生仲間の隠語。〔モダン辞典（1930）〕
    1. [初出の実例]「日本の少女たちが、〈略〉美しい妖精にあこがれる目つきで見つめるのを感じていた。〈略〉しかし私は誰のＳにもならなかった」(出典：火の鳥（1949‐53）〈伊藤整〉一)
11. ⑩ 「エスケープ」の略。〔舶来語便覧（1912）〕
    1. [初出の実例]「ご存じありませんか、尤も、手形法の講義の時には、諸君揃ってヱスをなさったから」(出典：金色青春譜（1936）〈獅子文六〉ガッチリ)
12. ⑪ 「エスペラント」の略。

エス

1. イエス‐キリストのこと。古くは大人も用いたが、のちには幼児語となった。
   1. [初出の実例]「お前ア耶蘇(エス)様を信心さッしゃらねエんか」(出典：罪と罰（1892‐93）〈内田魯庵訳〉上)

出典　精選版 日本国語大辞典

改訂新版　世界大百科事典

エス
Es

→イド

出典　株式会社平凡社「改訂新版　世界大百科事典」

百科事典マイペディア

エス

→イド

出典　株式会社平凡社

デジタル大辞泉プラス

エス

一色真理による詩集。2011年刊行（土曜美術社出版販売）。2012年、第45回日本詩人クラブ賞を受賞。

出典　小学館

世界大百科事典（旧版）内のエスの言及

【イド】より

…精神分析の用語で，超自我，自我とともに人格を構成する三つの領域の一つとされ，ドイツ語でエスEsともいう。イドは性衝動(リビドー)と攻撃衝動の貯水池で，完全に無意識であり，遺伝的要素を主としているが，いったん意識化され，のちに抑圧されて再び無意識となった後天的要素も含む。…

【精神分析】より

…覚醒生活において無意識が露呈しないことはむしろ健康の印だが，精神分裂病においては，自我が著しく脆弱（ぜいじやく）化して抑圧がゆるむためにこの無意識が露出してくる。　フロイトは後年，意識の三層説をさらに発展させ，〈エス(イド)〉〈自我〉〈超自我〉という局所論的･構造論的な心的装置論を提出した。エスは生まれたばかりの新生児の未組織の心の状態であり，時空間を知らぬ本能のるつぼであり，快楽原則によって支配されている。…

※「エス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」